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木製什器は安い・・・その”常識”は30台でひっくり返る?

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2026.07.16

什器製作を検討している企業のご担当者から、とってもよく聞かれる質問。

 

「木と鉄、どちらが安いですか?」

 

実は、この質問には一概に答えることができません。

 

その質問に答えるために私たちがまず最初にお聞きしたいのは・・・

「何台作りますか?」という質問なのです。

木製はたしかに安い

 

これは本当です、たしかに安い。 でも条件があります。 

 

例えば・・受付カウンターを1台、 イベント什器を2台、 サンプルを1セット。 

このくらいの数量なら、木工のほうが圧倒的に有利になります。

 

 

化粧板やランバーコア、フラッシュ構造、ベニヤ、角材など、
さまざまな材料を職人が組み合わせながら製作できるので、初期費用がほとんどかかりません。

 

つまり、 少ない台数なら木工はかなり強い。 

 

 

30台になると景色が変わる? 

ここからが、製造業の面白いところです。

 

スチール板金の場合・・・

CADデータを作る・レーザーで加工する・曲げの設定をする・溶接用の治具を作る・塗装の準備をする

など、最初に必要な準備があるんです。

 

つまり、「最初だけ少しお金がかかる」という特徴があります。

 

なので、1台だけ作るとどうしても割高になります。

でも、30台作るなら、その準備費は30台でわけられて、100台なら、100台で分けられる。

 

そうすると、作る数が増えるほど、1台あたりのコストは下がっていく。

 

これが、量産の面白いところです。

 

 

木工は量産しても”職人の時間”は減らない 

ここは意外と知られていないポイント。

 

木材は一本一本に個性があります。

反りや曲がりを見ながら調整したり、欠けを処理したり。

 

さらに、木口処理、化粧板貼り、研磨、建付け調整など、最後はどうしても人の手が必要になります。

 

つまり、30台作るなら、30回必要になる作業が多い。

 

そのため、台数が増えればもちろん単価は下がるのですが、スチールのように大きくコストが下がるわけではありません。

 

「たくさん作れば安くなる」というより、「作る数が増えても職人の手間が残りやすい」のが木工の特徴です。

これが、木工とスチールの大きな違いです。

 

 

スチールは”機械が仕事をする” 

 

 

レーザー加工機は、一度プログラムを作ってしまえば、100枚でも200枚でも、ほぼ同じ品質で加工できます。

 

ベンダー(曲げ加工機)も、同じ形状の加工なら、短時間で同じ作業を繰り返すことができます。

塗装もまとめて処理できるため、台数が増えるほど効率が良くなります。

 

そのため、30台を超えるような案件では、木製什器よりスチールのほうが安くなるケースも少なくありません。

 

もちろん、サイズや板厚、塗装の種類、デザイン、溶接の量などによって結果は変わります。

 

でも、「作る数によって、選ぶべき素材は変わる」

 

これは製造現場では、よくある話なのです。

 

 
実は多くの会社が間違えるポイントとは? 

それは、「木製にするか」「鉄製にするか」から考えてしまうことです。

 

まず考えるのは、

 何台作るのか、どのくらい使うのか、どうやって運ぶのか、どこに設置するのか

そして最後に、「木にするか、鉄にするか」を決めます。

 

大切なのは、素材から考えるのではなく、製造方法から考えること。

 

それが、製造コストを下げる一番の近道です。

 

私たちは見積もりを作る前に、図面を見るより先に、まずこう聞きます。

 

「今回は何台作りますか?」

 

その答えによって、最適な製造方法は大きく変わります。

 

1台なら木工が向いているし、30台なら板金が有利になる。100台なら、そもそもの設計を変えたほうが安くなることもあります。

 

価格を決めるのは材料だけではありません。価格は、ロット数で大きく変わるのです。


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