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商業施設で見かける、受付カウンター!!移動式で組み換えも自由自在。

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2020.08.07

ショッピングモールのカード会員受付募集用のカウンターコーナー什器を製作しました。

カウンターコーナーと言いつつも、常設ではありません。

場合によっては撤去したり、設置場所やレイアウトも変えたいとのことです。

そのためキャスター付きの什器を複数台製作していくつか組み合わせて、使ってもらえるようにしました。

今回ご紹介するのは、その中の一つです。

 

見た目は普通のキャスターがついたカウンターという感じですが、見た目を変えることができるカウンター什器です。

なぜ、変えることができるのかは、仕様に隠されています。

 

仕様について

天板のトップにはメラミン化粧板を使用し、小口部分にはソフトエッジを使用して安全性にも配慮して製作しています。

本体は、スチール角パイプ、本体を覆う側板はアルミ複合板にシートを貼っています。

これらの素材について詳しく、ご説明していきます。

 

<天板の仕上げについて>

弊社でカウンターやデスクを作る際によく使用する材料は、メラミン化粧板や突板材、集成材などです。

場合によっては、ステンレスや人工大理石、天然石を使用するケースもあります。

今回は、キズに強いメラミン化粧板を採用しています。

メラミン化粧合板を使用した天板はフラッシュ構造という方法で製作しています。

フラッシュ構造とは、木材を梯子のように組み上げた芯材を製作し、板を貼って作る方法です。

一番上の表面材には、メラミン化粧板やポリ合板、突板などを貼って仕上げます。

メラミン化粧板は、厚さ0.95mmと1mmにも満たない薄い材料です。

そのため芯材にそのまま貼り付けると強度的に弱いため、芯材とメラミン化粧板の間にラワンベニヤを貼ります。

ポリ合板や突板は、元々の材料がベニヤ板と一緒になっているので芯材の上に直接貼り付けます。

これをプレス機に入れて上から重さをかけて圧着します。

 

このフラッシュ構造は一般的な家具や什器で使われているポピュラーな製作方法です。

こうすることで、強度を保ちながら軽くすることが出来ます。

芯材の厚みを変えることで、板の厚みを調整することが可能です。

 

フラッシュ構造で製作した板の小口部分は最後、仕上げ材を貼ります。

小口の仕上げ材にもいろいろと種類がありますが、この小口の仕上げ材で見た目や耐久性も変わってきます。

表面材と同じく適材適所で仕様をチョイスするのですが、今回は安全面に考慮してソフトエッジを採用しました。

 

写真:パネフリ工業株式会社様HPより

 

このソフトエッジは柔らかい樹脂製で、公共施設や医療施設、幼児施設などで採用されています。

今回設置するショッピングモールでも不特定多数の方が利用する場所です。

設置場所は通路や広場で、使用するので万が一のことを考えてソフトエッジを採用しました。

 

当たった際に一番、危険な角の部分も丸く仕上げることができるので安全です。

天板の側面に溝を掘り、ソフトエッジを差し込むように取り付け、さらに接着もするので外れる心配もありません。

 

<躯体の仕様について>

什器の本体には、スチール角パイプをフレーム状に組んで溶接をしています。

溶接にもいろいろと種類があり、使用用途に応じて溶接の方法も変わってきます。

今回は、什器の見える部分はパネルで覆い、あくまでスタッフ側からしか使用しないのでコストを優先させました。

スチールの角パイプは、元々くすんだシルバー色をしています。

 

 

ただ、ステンレスと違い、このままの状態で使用することは出来ません。

なぜなら、すぐにサビてしまうからです。

そのため、錆止めの目的も含めて塗装をかけます。

木工の塗装と違い、スチールの塗装の際は、材料を吊って塗装をかけます。

なぜなら、全体に均一に塗装をかけないと錆が発生するからです。

塗装をかけた後は、塗料に熱を加えて硬化させるため、焼き付け作業を行います。

 

この本体のフレーム什器の中に、同じくスチールで作った棚板がセットできるようになっています。

 

 

棚板は、ただ置いてあるわけではなく、棚の下に突起がついており、本体のフレームの受け材に開けた穴にはめ込むようにセットするようにしています。

こうすることで、カウンターを移動させる際に棚がずれてしまうようなこともありません。

 

<表面材の仕様について>

表面材のアルミ複合板は、樹脂の芯材をアルミで挟んで表面に加工している素材です。

一般的にはアルポリ板と呼ばれていますが、実はアルポリックという商品の略称なんです。

厚みのわりに強度があり、また軽いので什器はもちろん看板などにも使われています。

このアルミ複合板にシートを貼って使用することにしました。

 

 

パネルが交換できる仕組みについて

そして、今回の受付カウンター什器の最大のポイントである見た目が変えられる秘密です。

スチールのフレーム本体の外側の上下に、コの字を90度傾けたような受け材を取り付けたのです。

この受け材に沿って、アルミ複合板を横側から差し込んでいきます。

 

 

 

普段はノーマルの物を使用しておいて、イベントやキャンペーンの時には新たにアルミ複合板にシートを貼ったものを用意し交換すれば、印象がガラリと変わります。

ご当地感も出せてしまったりもします!!

まさに、イベント用の什器という感じです。

 

 

横から差し込むだけなので、工具などを使う必要がなく交換も簡単です。

全国各地かなりの数の店舗に導入させて頂きました。

ベースのフレーム躯体は何サイズか決まったサイズを製作し、天板のカラーもパターン化することでコストも抑えて量産することが出来ました。

 

 

 

この入会カウンターテーブルだけでなく、コーナー用の什器やショーケースも合わせて製作しています。

このタイプに関しては、側板の交換という形には残念ながらできません。

しかし上からシートを貼ることでリニューアルは可能です。

リニューアルのお話も頂き、貼り替えや追加の什器の製作なども継続的に行っています。


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