パワーアップしてヤル気もUP。こだわりの詰まった特注の作業台デスクを製作しました。
久しぶりのブログの投稿です。
色々とバタバタしていました。
昨年の今頃からお打ち合わせを始めて、この春先に納品した特注の作業台デスクをご紹介します。
宝石や貴金属の加工を行っている会社の職人さん用の作業台デスクをリニューアルしたいとのことで、
このホームページの製作事例の、作業台机の施工例を見てお問い合わせを頂きました。
ご覧いただいていたページはこちら。
こちらの作業台の概算の金額と、頂いていた参考イメージと照らし合わせて返信をさせて頂きました。
詳細なお打ち合わせをしたいと言って頂き、お打ち合わせにお伺いいたしました。
伺った先は、まさに職人さんが作業されているフロア。
実際に使っている作業台をみせて頂きました。
天板の上や棚には所狭しと、様々な工具や機械が。
それぞれ、使い勝手の良いようにアレンジして使っているとのことです。
そして向かい合った机の間の部分には、机から伸びる無数の線。
電源コードのような物から、ホースのような物まで。
電動工具も多数使用するようで、配線が絡み合っている状態でした。
机が古くなってきたり、台数を増やしたいという希望と合わせこの状況を何とかしたいという思いもあるとのことです。
写真を撮らせて頂き、ご要望をヒアリングして形にしたのがこちら。
ベースはスチールで、テーブル部分の天板や引き出せる棚はメラミン化粧板。
今使用している物と同様に引出はマストとのことで、ステンレス板金で箱状の物を製作することに。
切りくずなどが溜まるため、金物などは使わずに引き出せてしまうようにしたいとのご希望でした。
両サイドのワイヤーネットに関しては、今はついていないけれどホースを通したり物を引っかけたりできるので便利そうなのでほしいというご意見が。
全体のイメージです。
対面の机との間にPCモニターや配線、配管を集約するための台には、目隠しのパネルを設置。
足元にも同様のパネルを
その後、何度か細かな打ち合わせと天板の面材サンプルや脚の色を検討してもらい、試作を1台製作することになりました。
試作時の様子です。
引出は、ステンレスの板金で、引き出すための取手部分も曲げて製作しています。
引出は、2段分。
スチールの角パイプのフレームに、L形に曲げたアングルを溶接してレールの代わりに。
試作のため、1段には敷居すべりを取り付けて引き出しやすい仕様に。
1段には何もつけずに、引き出すのに少し力がいる仕様に。
どの様に使うかが私たちには分からないので、使い比べをしてもらえるようにします。
セットするとこんな感じです。
背面の台と合わせて置いてみました。
目隠しのパネルは、実は高さの調整が出来るようになっています。
内側にスリットの入っている角パイプを使用して、角バーを引っかけています。
この角バーを動かすことで高さの調整が可能となります。
高さを調整する理由は、やはり配線関係の都合です。
最初は下も木工のパネルにする案があったのですが、配線配管のことを考えるとワイヤーネットの方が融通が効きそうとのことでワイヤーネットになりました。
間の部分には小さい棚を設置。
そして、角バーに引っかけられるように木工パネル、ワイヤーネット、木工棚それぞれの専用のフックを特注で作りました。
この試作完成品を設置しに伺った時の様子です。
まずは配線を跨ぐように、PCモニター台を設置。
PC用のモニターを取り付けるアームも、取り付けられるかチェックしました。
続いて作業台テーブルを設置。
職人の皆さんで1週間程度使用してもらうことになりました。
1週間後、お打ち合わせに伺い修正点などを確認しました。
概ねOKで軽微な変更をかけることに。
一度、納品した試作をすべて持ち帰りました。
図面上で修正を行い、量産へ。
物量が割とあるので、仮置きも工夫する必要があります。
木工の天板が届いたのでアッセンブリーを。
ここに写っているのは一部です。
デスク部分の上には、物置台を取り付けているのですが、これは天板に鬼目ナットを打っておいてネジ止め出来る仕様になっています。
基本的には1台につき、1個なのですが作業台を広く使いたい人もいるかもしれないということで、取り外しが出来るようにしています。
現場での搬入の手間を減らすために、取り付けた状態で出荷です。
道幅の加減で4t車で配送をしてしまうと、通行の邪魔になってしまうので2tトラック3台に分けての配送になりました。
設置に関しては、配線や配管の具合があるので職人さんや社員さん総出で行いますとのことでしたので、軒先でのお渡しとなりました。
後日、設置後の写真を送って頂きました。
納品前の状態を見ているので、別の作業場なんじゃないかと見間違えるほど、すっきりとしていました。
職人の方たちも新しくなって、ヤル気がUPしたと喜んでくださっていたそうです。
PCモニターを設置する背面台も、石目柄のメラミンに統一させて、シックな感じの作業場が完成しました。